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2014年10月27日

米国株は週間で約2年ぶり大幅高、企業決算やエボラ懸念後退で

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[ニューヨーク 24日 ロイター] - 24日の米国株式市場は続伸。週間では約2年ぶりの大幅な値上がりを記録した。マイクロソフトやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の決算に加え、米国でのエボラ出血熱の感染拡大をめぐる懸念が和らいだことが材料となった。

ダウ工業株30種.DJIは127.51ドル(0.76%)高の1万6805.41ドル。

ナスダック総合指数.IXICは30.93ポイント(0.69%)高の4483.72。

S&P総合500種.SPXは13.76ポイント(0.71%)高の1964.58。

S&Pは前週15日についた安値から5.5%上昇し、週間では約2年ぶりの大幅な値上がりとなった。

前日は、西アフリカから帰国したニューヨーク市の医師が、エボラ出血熱検査で陽性だったことが明るみとなり、感染拡大の懸念が高まったが、この日は、同医師の状態が安定していることが判明。また世界保健機関(WHO)は、エボラ出血熱ワクチンを2015年半ばまでに約20万人分用意できる可能性があるとの見通しを示した。

ティンバー・ヒル/インタラクティブ・ブローカーズの株式リスクマネジャー、スティーブ・ソズニック氏は「直近のエボラ熱に関するニュースにも市場は冷静に反応しているようで心強い」とした上で、相場は足元、値固め局面にあるもようだと述べた。

マイクロソフト(MSFT.O: 株価, 企業情報, レポート)は2.5%高。前日発表した第1・四半期(7─9月)決算は、市場予想を上回る25%の増収となった。タブレット端末「サーフェス」や携帯電話、企業向けクラウドコンピューティング関連商品の販売が好調だった。

P&G(PG.N: 株価, 企業情報, レポート)は2.3%高。第1・四半期(9月30日終了)決算は減収減益となるなか、同社は電池部門「デュラセル」を分離すると発表した。成長分野に資源を集中する狙いがある。

一方、オンライン小売り大手のアマゾン・ドット・コム(AMZN.O: 株価, 企業情報, レポート)は8.3%急落。前日発表した第3・四半期決算は、市場予想を超える赤字となったほか、年末商戦を含む第4・四半期の売上高見通しも市場予想を下回った。

騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が上げ1905で下げ1150(比率は1.66対1)、ナスダックは上げ1501で下げ1151(1.30対1)だった。

BATSグローバル・マーケッツのデータによると、すべての米取引所の合算出来高は約53億株で、10月平均の81億株を下回った。
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2014年10月20日

QQEにオープンエンドの要素、必要な時点まで「辛抱強く継続」=宮尾日銀審議委員


[東京 19日 ロイター] - 日銀の宮尾龍蔵審議委員は18日、日本金融学会で講演し、量的・質的緩和(QQE)には「オープンエンド(無期限)」の面があると指摘し、2%の物価目標を達成するまで「辛抱強く継続する」と強調した。


<個人消費の回復ペース「一定の留意必要」>


宮尾委員は足元の日本経済について、「個人消費は、耐久財消費の反動減などの影響がやや長引いており、先行きの回復ペースについて一定の留意が必要」と指摘した。

一方、先行きは「基調的には緩やかな回復を続け、駆け込み需要の反動などの影響も次第に和らいでいく」とし、「雇用や賃金、企業収益の改善などを伴いながら、バランスのとれた形で、2%目標へ向けた道筋を歩んでいく」と、景気・物価が日銀の想定通りとの立場を堅持した。


<需給ギャップ概ね解消、予想インフレ率上昇基調>



日銀が物価の中長期的な動向を左右する2要素として重視する需給ギャップと予想インフレ率について、「需給ギャップは概ね解消された状態にある」、「(市場関係者の)コンセンサス・フォーキャストによる中長期の予想インフレ率は、昨年から上昇基調に転じている」と指摘した。   

QQEについて、「オープンエンドの要素を持たせている。つまり期間や量を予め限定せずに『2%目標を安定的に持続するために必要な時点まで継続する』ことにコミットし、約束している」と指摘。「マーケットに対して強力に働きかけ、一段と緩和的な金融環境を作り出している」と強調した。   今後も「2%目標を安定的に持続するために必要な時点まで、強力な金融緩和政策を辛抱強く継続していく」とし、「上下双方向のリスクを点検し、必要となれば、適切な調整を行っていく」とした。


<低下している潜在成長率、上方修正の可能性>

  目を引くのは日本経済の供給力に関する論点。日銀は昨年4月のQQE開始以降、成長率見通しのみ順次引き下げており、学識経験者の間で、景気回復を伴わないアンバランスな物価上昇を懸念する指摘がある。

宮尾委員は、労働参加率から推計して潜在成長率が「この1─2年低下している」と認めつつ、女性など労働参加率拡大の動きが構造的であれば、「過去1─2年の潜在成長率は、数年後に振り返ると、より上方に修正される可能性がある」との見解を示した。


<需要も伸びており物価上昇圧力高まる可能性>


潜在成長率が上方修正されると「需給ギャップは下方修正される筋合いにあるが」、供給面の改善が大きく増加する場合には「需要も持続的に伸びている」「需給ギャップはむしろ改善する─そして物価上昇圧力も高まる─可能性が考えられる」と指摘した。   

このため「消費者物価インフレ率への上昇圧力は高まってきている」と指摘、理由として、1)需給ギャップの持続的な改善ならびにその将来見通しの強まり、2)企業の価格転嫁力の高まり、3)中長期的な予想物価上昇率の上昇、といったメカニズムを通じて、全体の物価上昇圧力を高める方向に作用してきている──を挙げた。
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2014年10月13日

G20、欧州経済悪化への対応求める声相次ぐ

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[ワシントン 10日 ロイター] - 米ワシントンで開かれていた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は10日閉幕した。会議では欧州経済の悪化が焦点となり、各国からは景気後退(リセッション)回避に向け、当局に対応を求める声が相次いだ。

欧州経済をめぐっては、最大のけん引国であるドイツの減速ぶりが鮮明になっている。今週発表された8月の貿易統計によると、輸出は前月比5.8%減と2009年1月以来の大幅な落ち込みとなった。同じく今週発表された鉱工業受注や鉱工業生産でも大幅な減少がみられ、一部ではドイツが景気後退(リセッション)に陥るのではないかとも懸念されている。

IMFは今週発表した「世界経済見通し」のなかで、ユーロ圏が今後1年間でデフレに陥る確率を30%、景気後退となる可能性は40%との予想を示した。

こうしたなか、欧州の当局者はこうした懸念の払しょくに追われた。

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のダイセルブルーム議長はロイターに対し、今後開かれるユーロ圏会合で、域内の成長を後押しするための新たな戦略を提案する考えを表明。具体的には、金融政策、財政政策、構造改革、投資計画の4分野において、各政策の連携強化を求めるとした。

オズボーン英財務相は記者団に対し、「足元、英国経済はもちろん世界経済にとっても最大のリスクは、ユーロ圏経済が景気後退(リセッション)に陥り、危機に逆戻りすることだ」と話した。

一方、ドイツのショイブレ財務相は、欧州にとって必要なことは経済改革であって「小切手を切る」ことではないとの立場を繰り返し表明した。
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2014年10月06日

コラム:円高アレルギーの「高すぎる代償」

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──極端な総需要刺激策を続けるアベノミクスは潜在成長率を悪化させ、スタグフレーションを招くリスクすらあるとBNPパリバの河野氏は指摘する。

河野龍太郎 BNPパリバ証券 経済調査本部長

[東京 3日]- ここ数カ月、筆者が強調しているのは、経済が完全雇用に近づいているため、極端に景気刺激的になっているマクロ安定化政策を早く方向転換せよ、という点である。

日本経済の成長ペースが鈍ってきたのは、消費増税の影響もあるが、それだけではない。経済のスラック(弛み)が解消された現在、ゼロ近傍まで低下した潜在成長率を大きく超える成長の継続自体が難しくなっている。総需要や総需要刺激策の不足ではなく、経済の実力である潜在成長率が低いことが低成長の主因である。

現に、実質ベースで超円安となり、海外経済が回復局面にあるにもかかわらず、実質輸出は全く増えていない。円安は輸入物価上昇をもたらし、家計の実質購買力を抑制し、個人消費の足を引っ張るだけとなっている。マネタリーベースの目標達成のため、日銀がマイナスの実効金利で短期国債を買わざるを得なくなっていることも、さらなる円安を助長しており、量的・質的金融緩和(QQE)の弊害は日増しに大きくなっている。

そもそも金融機関にマイナスの実効金利という補助金を供与しなければ、マネタリーベース目標達成が困難になっているのは、QQEは実行可能性の観点からも限界に近いということだ。メリットがほぼなくなり、政策遂行コストや弊害が著しく高まっていることを考えると、直ちにテーパリング(段階的縮小)を検討すべきだ。

追加財政についても、建設労働者不足や資材価格高騰によって公共投資の執行が困難になっているだけでなく、民間の建設投資の足を引っ張っている。むしろ不要不急の公共投資を停止することで、政府が囲い込む建設労働者と資材を解放すれば、民間投資を促すことができる。短期的にはプラスマイナスゼロに見えるが、民間の資本蓄積を促すという点で、長期的には成長率の向上につながる可能性が高い。

このように書くと、デフレ脱却には景気を過熱させることが不可欠なのであって、行き過ぎに見える総需要政策こそが必要なのだ、という反論もあるだろう。もしデフレからの完全脱却の一点に的を絞るのなら、それは妥当と言えるかもしれない。

しかし、そうした政策は、財政面で危険な賭けであるばかりでなく、資源配分や所得分配の歪みを大きくし、アベノミクスのもう一つの目的である潜在成長率の回復を遅らせるどころか、悪化させる。その結果、公的債務の問題が表面化せずとも、アベノミクスの帰結はインフレ率上昇と潜在成長率低下、つまりスタグフレーションということになる。

<資源配分を歪めた追加財政>

極端な総需要刺激策の弊害をもう少し細かく見ていこう。まず、景気対策として行われてきた追加財政が資源配分を大きく歪めてきたことは言をまたないだろう。

本来、社会インフラ整備は、生産性向上や利便性向上のために行われるべきだが、費用・便益の十分な比較考量なく、一時的な景気かさ上げのために繰り返されてきた。公共投資と言いつつ、実態は限りなく政府消費に近いものが少なくなかった。不況で困窮している人がいるのなら、その救済のために財政資金を使うべきであって、特定の地域・産業に財政資金を供与する正当な理由はない。

また、公共投資などの追加財政によって便益を受けた地域・産業が、財政資金を手にしたために、むしろ改革が遅れ、自らの足で立つことが長期的に困難になっているという点も問題だ。それらの産業では、成長のためではなく、財政資金獲得のために経営資源が投入されるようになった。これが、政府のサポートが大きい産業の生産性上昇率が低い原因である。

加えて、政府のサポートによって退出を免れた衰退産業が人的資源などの経済資源を囲い込むことは、他分野における新たな成長企業の出現の芽を摘むことになった。財政資金が費消される間は、一時的に成長率は高まるが、潜在成長率はむしろ押し下げられた可能性が高い。

本来、労働力の減少がもたらす潜在成長率の低下をある程度補うべく、技術革新が促され、資本蓄積が進む。それが市場経済の本来の姿である。しかし、資本蓄積や技術革新の潜在成長率に対する寄与度は低下傾向を続けた。1990年代の不良債権問題の悪影響だけでなく、極端なマクロ経済政策が長期化したことが原因だというのが筆者の仮説である。

<過度な金融緩和も成長分野の出現を阻害>

金融政策も潜在成長率の回復を阻害している。まず、日銀のゼロ金利政策と国債購入政策が長期化・固定化されたことで、民間金融機関の国債購入が助長され、成長分野への資金供給が阻害されてきた。静学的モデルで考えれば、総需要が低迷していたから、民間の資金需要が乏しく、市場金利が落ち着いていた、という一面的な解釈で終わるだろう。しかし、現実にはどうであろう。

日銀はゼロ金利で資金を供給すると同時に、国債価格を長期間サポートしてきた。これでは、民間金融機関には自ら成長分野を掘り起こし、リスクをとって貸出を増やすインセンティブは働かない。日銀が買い支える国債を購入するほうが利幅は薄くてもリスクは遥かに小さく、有利な投資機会となる。

金融機関の本来の役割は、家計部門の貯蓄を成長分野の設備投資資金として仲介することである。成長企業は自生的に出現するのではなく、銀行マンが企業家をサポートすることで、日の目を見る。それがイノベーションのメカニズムだ。しかし、資金は成長分野ではなく国債に流れるので、成長分野の出現が阻害され、潜在成長率は低迷が続く。それゆえ資金需要が一向に回復しない。そうした点で、金融抑圧とはいかないまでも、かなり早い段階から金融抑制が始まっていたと言える。

さらに、ゼロ金利政策や国債大量購入政策の長期化が財政膨張を助長している点も無視できない。本来、追加財政が決定されると、長期金利が上昇し、それが政治的な財政膨張圧力への歯止めとなる。しかし、日銀が大量の国債購入を行っている結果、金利上昇圧力は全て吸収され、金融市場が持つ、将来の経済の姿を先読みするフォワードルッキングな能力や、財政膨張への警告を発する能力は封殺されている。経済が完全雇用に近づき、一方で公的債務残高が未曾有の水準まで膨らんでいるのに、追加財政論議が絶えないのは、そのためである。

非金融部門においては、過度に緩和的な金融緩和の長期化が新陳代謝を滞らせ、これも潜在成長率を低下させた可能性がある。極端に低い金利が続くことで衰退産業が生き残り、それらが人的資本などを囲い込む結果、新たな成長分野の出現が阻害されたのである。また、衰退産業がいつまでも生き残ったことは、根強いデフレ圧力の原因ともなった。

<超円安が摘み取った変革の可能性>

景気や財政への配慮以上にゼロ金利政策が日本で長期化・固定化されてきた大きな理由は、円高回避にある。日本では極めて円高アレルギーが強い。確かに1990年代初頭のバブル崩壊後、均衡レートを大幅に上回る実質円高が進み、デフレの主因になったことは事実である。しかし、2000年代半ばに均衡レートを大幅に下回る実質円安が進んだことが、資源配分を大きく歪め、潜在成長率を低下させた。当時、欧米の信用バブルと超円安で輸出ブームが発生し、電機セクターを中心に投資ブームが起こったが、後知恵で見ると輸出バブルであり、過剰ストックを積み上げただけだった。

多くの人は、企業が海外へ生産拠点をシフトさせることを否定的に捉える。しかし、かねて論じてきた通り、輸出企業が海外に生産拠点をシフトしている最大の理由は、少子高齢化によって安価な若年労働力を安定的に確保できなくなっていることである。輸出で稼ぐ代わりに海外での生産を増やし、知的財産権からの収入が増えるなど、製造業の稼ぐ方法が変わってきているのだ。限られた労働力が、貿易可能財(主に製造業)から、非貿易可能財(主に非製造業)の生産にシフトしていることが底流にあるが、その動きに抗おうとマクロ安定化政策を弄すれば、資源配分に大きな歪みをもたらすだけである。

もし2000年代半ばに超円安という強烈なカンフル剤が打たれなければ、電機セクターは経営判断を誤ることなく、国内での生産工程の拡充の代わりに、収益性の高い新規ビジネスに打って出た可能性がある。革新性やデザイン性、コンテンツに自信があるのなら、生産工程を全て外部化し、ファブレス企業に進化することができたかもしれない。あくまでモノ作りにこだわるのなら、EMSやファウンドリーといった受託製造サービスに進化し、モノ作りで徹底的に勝負するという選択もあり得たはずである。しかし、2000年代半ばの超円安がそうした変革の可能性を摘み取ってしまった。

<消費回復が進まない理由>

本来、景気回復が進めば、金融市場では市場金利が上昇し、そのことに反応して、為替市場では円高圧力が生まれる。しかし、景気回復の中断を恐れ、金利上昇と円高を回避するために、ゼロ金利政策や国債購入政策が継続されてきた。そのことによって、資源配分の大きな歪みが生じ、潜在成長率の回復を抑制してきたことは、これまで述べた通りである。しかし、問題はそれだけではない。所得分配面でも大きな歪みをもたらし、そのことが個人消費の回復を必要以上に阻害している。

1990年代以降の景気回復で、個人消費の回復の遅れは常に問題とされてきた。内需が脆弱であり、追加財政を永久に続けることができない以上、輸出主導の景気回復を目指すとなれば、個人消費の回復が企業部門に比べて遅れるのは、止むを得ない面も確かにあった。輸出回復を起点に、1)生産増によって企業業績の回復がもたらされ、設備投資が持ち直し、2)同時に生産増が雇用者所得の回復をもたらし、個人消費が持ち直す。このような所得・支出アプローチを前提にすると、雇用者所得の源泉が輸出増による生産回復にあるため、輸出回復を中断させないことが最優先され、金利上昇や円高の回避が選択されたのである。

しかし、景気回復が長期化した後も、そのような政策を続けてよかったのか。本来、景気拡大に伴い市場金利が上昇すれば、預金金利が上昇し、家計部門の利子所得が回復する。また、市場金利上昇に反応し、円高が進めば、そのことは家計部門の実質購買力の改善につながる。現実には、景気回復が続き、企業業績が相当に回復した後も、超低金利政策は継続され、家計の利子所得は抑制されたままだった。円安進展も家計の実質購買力を抑制し、個人消費の足かせとなった。

わずかな景気回復ならば、個人消費の回復の遅れを問題にすべきではないのだろうが、2000年代半ばは、輸出主導によって、戦後最長の景気拡大局面を達成し、企業業績も大幅に改善していた。そうした中で景気回復効果の家計への波及を遮断する政策を続けたのだから、消費回復の遅れは当然である。

現在、企業業績は改善が続き、マクロ経済は完全雇用に近づいてきたが、なお過度な金融緩和が続けられ、さらなる円安が容認されている。家計部門の利子所得の受け取りは、2012年度には7.9兆円まで低下した(ピークの1991年度は37.5兆円)。もちろん、業績改善を背景に配当も増えてはいるが、利子所得の減少を補うには程遠い。

また、円安によって輸入物価が上昇し、家計部門の実質購買力を抑制、それが今回も個人消費回復の足かせとなっている。市場メカニズムがもたらす金利上昇を通じる利子所得の回復や円高を通じる実質購買力の改善を阻害したままでは、いつまで経っても消費回復は進まない。前述した所得・支出アプローチに固執した政策運営を続けていては、均整の取れた成長は達成できない。

繰り返しになるが、成長率が低いのは、財政政策や金融政策が不足しているからではなく、それらを過度に追求した結果、潜在成長率が大きく損なわれているためである。特に極端な金融緩和を長期化・固定化させる副作用は、広く薄く経済を蝕むため、政策当局者を含め多くの人が見過ごしているのではないか、心配である。極端な金融緩和を前提にした経済主体が増えれば、収益性の低いビジネスばかりが増え、ますますゼロ成長から抜け出すことができなくなる。
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2014年09月29日

ドル緩やかに上昇、110円へ「虎視眈々」=来週の外為市場

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[東京 26日 ロイター] - 来週の外為市場で、ドル/円は緩やかに上昇する展開が予想される。日米の株価が高値圏を維持し、米国の経済指標が総じて堅調な内容となった場合、110円の大台を試す可能性がある。

地政学リスクの高まりを材料としてファンド勢が利益確定売りに動くおそれがあるものの、下がったところでは買いたい向きも多いとされ、108円前半では底堅さを見せそうだ。

予想レンジはドル/円が108.00―110.00円、ユーロ/ドルが1.2550―1.2850ドル。

<ドル108円台では底堅い>

先週までドル/円は急ピッチで駆け上がってきたが、今週は22日にニューヨーク連銀のダドリー総裁、24日に安倍晋三首相と、日米要人から急激なドル高/円安をけん制する発言が続いた。

そのため、来週のドル/円は「一本調子の上昇というより、調整をこなしながら足場を固めるイメージ。じりじりとドル高/円安が進み、虎視眈々と110円をうかがうのではないか」(国内金融機関)との見方が出ている。

米国で発表される8月の個人所得・個人支出、9月のADP全米雇用報告やISM製造業景況指数などが良好な内容となった場合、ドルは109円台で足場を固め、さらに雇用統計が市場予想通りとなれば、約6年1カ月ぶりとなる110円台をつける可能性があるという。

他方、外為市場ではにわかに地政学リスクも意識された。ロシアでは、領土内の海外資産を同国裁判所が接収できるようにする法案が議会に提出され、ロシアと西側諸国の対立が再び激化する兆しが見え始めた。また、イスラム過激派組織「イスラム国」がパリや米国で地下鉄攻撃を計画しているとの情報が伝わるなど、緊迫した状態が続いている。

市場では「リスクオフを後押しする材料が出てくれば、短期筋で積み上がっているドル買いポジションが調整される可能性がある」(外為アナリスト)との指摘もある。しかし、下落したところでは本邦の輸入企業や個人投資家などが買いを入れるため、108円台では底堅さを見せそうだという。

<ECB理事会に注目>

ユーロ/ドルは25日、2012年11月以来の安値となる1.2695ドルをつけた。滞空時間が短かったことで下げ止まっているが、依然として下落トレンドにあり、来週のイベントの内容次第では1.25ドル台を試すとの見方が出ている。

ドラギECB総裁は「ECBが必要な限り長期にわたって緩和的な金融政策を維持する」などと発言しており、日米のような国債購入型の量的緩和(QE)に踏み切るのではないかとの観測が根強い。「(10月2日の)ECB理事会でQEの方針が示されるとは想定しにくいが、もう一段踏み込んだスタンスが示されれば材料視されやすい」(金融機関)という。

その試金石となりそうなのが、9月30日に発表されるユーロ圏の9月消費者物価指数速報値。8月分は速報値の前年比0.3%上昇が改定値で同0.4%上昇に修正された経緯があったが、インフレ率はECBが「危険水域」と呼ぶ1%未満に11カ月連続でとどまった。「9月の数字も弱ければ、ECBに向けてQEへの思惑が高まりやすい」(邦銀)という。

四半期末でドル買いのフローが出やすい地合いにあることも、ユーロの下押しに働く可能性があり「目先では1.25ドル台(への下げ)も視野に入りそうだ」(外銀)という。
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2014年09月21日

G20、成長促進へ財政政策 日本は財政再建の意思示す

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[ケアンズ 21日 ロイター] - オーストラリア・ケアンズで行われた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、世界経済の成長はばらつきがあり、雇用創出に必要なペースを下回っているとの認識で一致。成長と雇用を促すため財政政策を機動的に実行することで合意した。

麻生太郎財務相は10%への消費増税は経済状況を勘案して今年中に判断すると説明。2020年度の基礎的財政収支(PB)黒字化目標へ新たな計画を準備すると表明した。

<各国の事情に応じて財政出動、思惑にずれ>

G20は会合後の声明で、米国などを念頭に「いくつかの主要国の力強い経済状況を歓迎する」としたが、「世界経済の成長にはばらつきがある」と指摘。「地政学的緊張を含め、下方リスクが残っている」との認識を踏まえ、「短期的な経済状況を勘案し、機動的に財政戦略を実施する」と明記した。

特に欧州ではデフレ懸念も台頭しており、財政収支がバランスしているドイツには財政出動の余地があるとみられている。麻生財務相も財政戦略の議論に関して「国によって事情は違う」としながらも、「たとえばドイツは財政収支が完全にバランスしている」と説明。対応の余地があるとの認識を示した。

ただ、ドイツのショイブレ財務相は、持続的成長には持続的な財政・構造改革・投資が必要だと指摘。需要拡大に向け、追加措置をとる余地は小さいとの認識がG20で共有されているとの見方を示した。

一方、米国のルー財務長官は、G20では「欧州の景気回復には一段の措置が必要との認識を強めた」と強調した。

<5年間で2%の成長引き上げへ、追加策必要>

今年2月、シドニーでのG20で合意した、今後5年で2%の成長を引き上げる目標については、国際通貨基金(IMF)と経済協力開発機構(OECD)が各国の施策をレビューした結果、現時点では1.8%の追加成長が可能と評価された。声明では、さらに2%の目標実現へ「追加的な施策の特定を引き続き進める」こととした。

また、G20声明では、金融市場の動向に関して、低金利などの環境下で金融市場が過度なリスクに向かう可能性に留意するとした。また、米国が利上げ局面に入っていることを念頭に、金融政策を変更する際には、世界経済への影響に留意するとの表現も盛り込んだ。

<日本は財政再建を約束>

麻生財務相はG20で日本経済や成長戦略について説明、消費増税の影響はあったが均してみれば成長は続いていると述べた。さらに財政再建に関連して、2015年度のPB赤字半減に向けて取り組む必要があること、さらに10%への消費増税について「経済状況を総合的に勘案して、今年中に適切に判断する」と伝えた。また、2015年度予算策定後には2020年度のPB黒字化目標達成のため新たな計画を準備する必要があると表明、財政再建への意欲をコミットした。

また、G20として合意した成長促進に関する日本の対応については「今年第3四半期のGDPなど経済指標を見極めたうえでどうするか決めたい」と述べるにとどめた。

日銀の黒田東彦総裁は2%の物価安定目標に向けた量的質的金融緩和(QQE)について説明、「国際的理解が十分得られていると感じた」との認識を示した。

<為替で特段の議論なし、黒田総裁「問題あるとは思っていない」>

最近の為替市場では、米国と日・欧の金融政策の方向性の違いからドルが買われ、1ドル109円台まで上昇しているが、今回のG20では為替相場について「特段の議論はなかった」(麻生財務相)という。G20声明も、「G20における為替相場のコミットメントの順守を続ける」とし、金融政策によって為替水準を誘導しないとの取り決めを守ることを再確認する内容にとどまった。

麻生財務相自身、現在の為替動向はファンダメンタルズに沿った動きか、などといった記者団の質問にはコメントせず、「リーマン・ショックが起きたときは108円で今と同じ価格だった」と述べた。

一方、黒田東彦日銀総裁はケアンズに到着した際、記者団に対し、「今の(円相場の)動き自体について何か問題があるとは思っていない」と発言。足元の円安を容認する姿勢を示している。
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2014年09月15日

中国の8月鉱工業生産、伸び率は約6年ぶり低水準

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[北京 13日 ロイター] - 中国国家統計局が13日に発表した8月の中国の鉱工業生産は前年同月比6.9%増となり、伸び率は世界的な金融危機に見舞われた2008年以来約6年ぶりの低水準にとどまった。住宅市場の不振がセメントや鉄鋼といった業界の重しとなる中、その他の経済指標も軟化し、景気が急減速するのではないかとの懸念が高まっている。

鉱工業生産の伸び率は市場予想の8.8%を下回ったほか、7月の9.0%から縮小した。

光大証券(北京)のチーフエコノミスト、徐高氏は「8月のデータはハードランディングを示しているのかもしれない。第3・四半期の成長鈍化の度合いは小さくないだろう」と指摘。「金利と預金準備率を引き下げる可能性は高まっている。私としては、利下げの可能性が高いと思う」と述べた。

ANZの劉利剛氏と周浩氏はノートの中で「徹底した政策緩和がなければ、中国の今年の経済成長率は目標の7.5%にとどかないだろう。急速に景気が鈍化すれば、現在進行中の構造改革は危うくなる」として、早期に金融政策を緩和するよう中国当局に求めた。

中国の8月の発電量は前年同月比2.2%減。4年ぶりの減少となり、工業部門大手ユーザーからの需要が弱まっていることが示された。

国家統計局の高級統計師、江源氏は8月の工業生産伸び率が縮小したことについて、新興国を中心とする世界的な需要の低迷が要因だとし、不動産部門の不振が鉄鋼やセメント、自動車の需要を損なっていると指摘した。

一方で、同局の別の統計師、郭同欣氏によると、1─8月の新規就業者数は970万人となり、前年同期よりも10万人強上回っているという。同氏は声明で「一部の指標で変動があるのは当たり前のことだ。現時点で、雇用と物価動向は総じて安定を維持しており、構造調整は引き続き進行している」とした。

その他の8月経済指標も大半が予想を下回った。

小売売上高は前年同月比11.9%増。予想の12.1%増を下回ったほか、7月の12.2%増から伸び率が縮小した。自動車販売の伸び率が特に縮小した。

1─8月の固定資産投資は前年同期比16.5%増と、1─7月の17.0%増から鈍化。予想は16.9%増だった。

1─8月の不動産投資は前年同期比13.2%増。1─7月は13.7%増だった。

1─8月の不動産販売額は同8.9%減。1─7月の8.2%減から減少幅が拡大した。
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2014年09月07日

EU、対ロシア追加制裁を決定

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[ブリュッセル/ニューポート(英ウェールズ) 5日 ロイター] - 欧州連合(EU)は5日まで開催していた大使級会合で、ウクライナ問題をめぐるロシアへの追加制裁を決定した。来週8日に実施される予定。だが、ロシアがウクライナから軍部隊を撤収し停戦合意を順守すれば、制裁の実施を見送る可能性がある。

追加措置の最終文書は来週まで公表されない見通し。

外交筋によると、ロシア国営企業によるEU内での資金調達を困難するほか、新たに24人が資産凍結や渡航禁止などの制裁措置の対象に加わる。
posted by FX入門 at 16:21| 東京 ☁| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月31日

ドル上昇、ECB緩和期待後退がユーロ下支え=NY外為市場

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[ニューヨーク 29日 ロイター] - 29日終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇した。7月の米個人所得・支出統計では、消費支出が前月比0.1%減少し、今年1月以来のマイナスとなったものの、材料視されなかった。

主要6通貨に対するICEフューチャーズUS(旧NY商品取引所)ドル指数.DXYは0.26%高の82.689。消費支出データ発表後に値を下げる場面もあったが、すぐに切り返した。

ドル/円JPY=は0.33%高。直近では104.08円で取引されている。

BKアセット・マネジメントのマネジングディレクター、ボリス・シュロスバーグ氏は、市場は弱いデータを受けても米景気の先行きに自信を失っていないとし、「消費はいずれ追いつく」との見方を示した。

一方、ユーロ/ドルEUR=は0.3%安の1.3142ドル。ユーロ圏の消費者物価指数(CPI)データ発表直後には1.3195ドルまで持ち直した。

8月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)は前年比0.3%上昇と、5年ぶりの低水準となったが、市場予想通りの内容だった。そのためデータを受け、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和観測が後退し、ユーロを支援した。

ゴールドマン・サックスはリポートで、ユーロ/ドルは今後数年にわたり弱含むとして相場予想を引き下げた。2017年末時点ではパリティー(等価水準)に達する見通しとしている。

ウクライナ情勢の悪化を背景に、ルーブルRUB=は過去最安値となる1ドル=37.207ルーブルに沈んだ。欧米諸国による対ロシア経済制裁強化への懸念が強まった。

ドル/円    終値   104.08/12

        始値   103.98/99

    前営業日終値   103.72/74


ユーロ/ドル  終値   1.3130/35

        始値   1.3185/86

    前営業日終値   1.3181/83
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2014年08月25日

日銀、物価目標達成まで超緩和策継続 経済見通し維持=黒田総裁

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[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 22日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は22日、2%のインフレ目標を達成するまで非常に緩和的な金融政策スタンスを維持すると言明した。

経済シンポジウムが開かれているワイオミング州ジャクソンホールで、記者団に対して述べた。

4─6月期の国内総生産(GDP)は落ち込んだものの、消費税の反動は多少和らいでおり、雇用や名目賃金、企業の設備投資は底堅いと指摘。「輸出はやや弱いが、内需は基調としてしっかりしている」とし、経済見通しを変える必要はないと語った。

さらに、世界経済の見通しが良好なことを踏まえ、日本の輸出も段階的に持ち直すとの考えを示した。

米経済については、寒波の影響から脱して力強く回復しており、基本的に好ましいとした。

2%の物価安定目標については、達成に向け順調に進んでいるがまだ道半ばだとし、目標達成が困難な場合はちゅうちょなく調整するとした。
posted by FX入門 at 03:10| 東京 ☀| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月17日

NY外為市場=ドル下落、ウクライナ危機受け円・スイスフランに安全買い

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[ニューヨーク 15日 ロイター] - 15日のニューヨーク外為市場では、ウクライナ情勢をめぐる緊張が一段と高まったことで、ドルが安全通貨とみなされる円とスイスフランに対して売られた。

終盤の取引で、ドル/円JPY=は0.1%安の102.33円で推移。ドルは対スイスフランCHF=で3週間ぶり安値を更新し、終盤の取引では0.4%安の0.9028フランとなっている。

ドルは対ユーロEUR=でも下落し、0.2%安の1.3393ドルとなっている。ドル指数.DXYは0.2%低下の81.44。

ウクライナ大統領府はこの日、前夜にかけてウクライナ領内に入ったロシア軍の装甲車両をウクライナ軍が攻撃したことを、ポロシェンコ大統領が英国のキャメロン首相に報告したと発表。これに対しロシアは、ロシア軍は越境していないと主張。米国主導の北大西洋条約機構(NATO)による勢力拡大を非難するなど、対立は深まっている。

コモンウエルス・フォーリン・エクスチェンジの首席市場アナリスト、オマー・エジナー氏は、ウクライナ大統領府の発表を受け円とスイスフランに逃避買いが入ったとしている。

今週発表の米経済指標が全般的に軟調だったこともドル売り要因となっていた。ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は、「経済済指標が軟調だったことで、連邦準備理事会(FRB)が当面はゼロ金利政策を解除しないとの観測が裏づけられた」としている。

来週は、20日にFRBが7月29─30日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を発表、21─23日にはワイオミング州ジャクソンホールでカンザスシティー地区連銀主催のシンポジウムが開催されるなど、FRB関連のイベントが焦点となる。

ドル/円    終値   102.33/36

始値   102.63/64

前営業日終値   102.44/46  

ユーロ/ドル  終値   1.3398/03

始値   1.3396/97

前営業日終値   1.3364/66
posted by FX入門 at 06:18| 東京 🌁| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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