
[ニューヨーク 16日 ロイター] - 16日終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対円で下げ幅を縮小したほか、主要通貨に対するドル指数が小幅高となった。市場予想を上回る米住宅着工件数統計を受け、米国債利回りが上昇したことが背景。
ウエストパック・バンキングのシニア為替ストラテジスト、リチャード・フラヌロビッチ氏は「(米国債)利回りの低下はドルにとって問題だ。現在の経済状況を踏まえれば、利回りは低過ぎる」と指摘した。
ドル/円JPY=は101.45円。主要な支持線とされる200日移動平均の101.20円を上回っている。前日は一時2カ月ぶり安値となる101.31円をつけていた。
ドルはユーロEUR=に対して1.3697ドルと小幅高となった。
ユーロ/円EURJPY=R は0.2%安の138.96円。欧州の取引時間に一時3カ月ぶり安値となる138.77円をつけた。
15日に公表された第1・四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)速報値が振るわなかったことで、欧州中央銀行(ECB)が6月の理事会で金融政策を緩和するとの観測が高まっている。一部の市場関係者の間では、ユーロは今後数週間で一段安になるとの見方が出ている。
またギリシャ国債が売られ、ユーロ圏周辺国国債の上昇が一服していることで、資金が安全資産にシフトしているとの声が聞かれた。周辺国国債の売りが加速すればユーロの重しになるとみられている。
ドル/円 終値 101.51/53
始値 101.42/43
前営業日終値 101.57/59
ユーロ/ドル 終値 1.3693/97
始値 1.3696/97
前営業日終値 1.3709/11